解説：４．１ 組織及びその状況の理解

　組織は、組織の目標に関連し、かつ、食品安全マネジメントシステムの意図した結果を達成する組織の能力に影響を与える、外部および内部の課題を決定しなければならない。
　組織は、これらの外部および内部の課題に関する情報を明らかにし、レビューし、更新しなければならない。
注記1：課題は、検討の対象となる、好ましい状況または、好ましくない方向の要因または状態が含まれる。
注記2：外部の状況の理解は、国際、国内、地方または地域を問わず、法令、技術、競争、市場、文化、社会、経済の環境、サイバーセキュリティー及び食品偽装、食品防御及び意図的汚染、組織の知識及びパフォーマンスから生じる課題を検討する事によって容易になりえる。　

「食品安全マネジメントシステムの意図した結果」とは、いわゆる「課題」に対して「結果」を示す事です。


たとえは、競合組織との製品やサービスの比較によって克服しなければならない課題、組織内部の課題、将来へのビジョンを含む課題など、多くの課題に対してさまざまな角度から、顧客満足度の分析をしたり、継続的改善案を策定したりして、決定・運用をしていき、それぞれの課題に対する結果を出してくださいという意味合いです。


その課題は、注記1）に定義されているように、好ましい状況または好ましくない方向の要因や状況、簡単にいいかえると「良い」「悪い」の両側面の問題点を把握して、運用・改善・監視・レビューする事が求められています。


より企業活動と一体化できるような考え方になっています。


「組織の能力」とは、個々の部門の能力だけでなく、製品やサービスの提供に関する全従事者の総合的力量や経営資源の運用・活用能力などが挙げられます。