ISO22000改定はどこが変わる?
まずは、どのような点が改訂されるのか?を見てみる前に、同じ意図で2015年版に改訂された、「ISO9001」「ISO14001」の規格改訂の背景を理解しましょう。
ISOマネジメントシステム規格の問題点として
従来のマネジメントシステム規格に対して、『活動の形式化、形骸化』という問題点が指摘されていました。要するに、「審査があるからこれやっておこう」とか「今月中にこの資料を作成しておいて審査に間に合わせよう」というような、”認証の為の活動”となってしまっている事です。
言いかえれば『事業活動とISO活動の遊離』という状態です。ISOのマネジメントシステムの規格要求事項には具体的な活動まで記載がされていません。結局は自社で考えなければいけません。
例えば食品安全マネジメントシステムのISO22000には特有の「ハザード分析」という「食品安全に関する危害を特定しなさい」との要求事項があります。これに対して、具体的な手法などは記載されていません。金属探知機を使うのか?X線を通すのか?もしくは、いずれも使う必要が無いのか?はそれぞれの活動内容や前後の工程によって違うからです。
「考え方」の規格ですから、私も理解するまでに何度も何度も規格書を読み直したり、審査の都度ご指導を頂いたりと、まだまだ至らない点ばかりです。
この『規格内容がわかりずらい』という点もISOマネジメントシステム規格の改訂に繋がっています。
そこで「どうしたいのか?」という認証取得組織の声を反映させるべく、日々粛々と改訂に向けて進めてきたのです。
まずは、ISOマネジメントシステムと言っても、数多くのものが存在します。
品質「ISO 9001」
環境「ISO 14001」
食品安全「ISO 22000」
情報セキュリティ「ISO 17001」
労働安全「ISO 18000」
などなど・・・そして、現在ではこれらを複数認証取得される組織も少なくありません。建築業だと「ISO14001」と「ISO18000」とか、食品製造業だと「22000」と「14001」とか。そしてそれぞれの規格は、より活動に効果的でありたいとして個別に形式が違ったりしていました。
となると、複数取得されている組織からすると「この資料は14001用で、こっちは18000用に記録して・・・」となりがちです。組織の活動の外にISOがあるイメージですね。これらのISOシステムの統合を図るのが今回の改訂のポイントでもあります。
役に立つISOの構築と、形式的な文書化を改善していき、それぞれの企業活動にマッチした「ISOマネジメントシステムの整合性向上」が求められていました。
多くの意見を取りこんで、マネジメント規格を作成する為の付属書として「ANNEX SL」の”共通構造”の採用を決定しました。
具体的には、すべてのISOマネジメントシステムの項目(要求事項)は10章立てとなりました。ちなみに現行のISO 22000:2005は8章立てです。
では、要求事項が増えるの?と不安にもなりますが、一部では増える部分もありますが、現行の要求事項の章の振り分けが変わったりします。また、表現が変わったりしますが、基本的にはすべてのマネジメントシステムは10章立ての同じ項目となります。さらにその下の項番でそれぞれの特徴的な要求事項が出てくる形です。
規格の基本構造(ANNEX SL)は下記の通りです。
1.適用範囲
2.引用規格
3.用語及び定義
4.組織の状況
5.リーダーシップ
6.計画
7.支援
8.運用
9.パフォーマンス評価
10.改善
「パフォーマンス」という単語が新しいですね。そして「組織の状況」により、組織の活動を理解したうえでのISOが活用されるように要求されます。
ISOマネジメントシステム規格の問題点として
従来のマネジメントシステム規格に対して、『活動の形式化、形骸化』という問題点が指摘されていました。要するに、「審査があるからこれやっておこう」とか「今月中にこの資料を作成しておいて審査に間に合わせよう」というような、”認証の為の活動”となってしまっている事です。
言いかえれば『事業活動とISO活動の遊離』という状態です。ISOのマネジメントシステムの規格要求事項には具体的な活動まで記載がされていません。結局は自社で考えなければいけません。
例えば食品安全マネジメントシステムのISO22000には特有の「ハザード分析」という「食品安全に関する危害を特定しなさい」との要求事項があります。これに対して、具体的な手法などは記載されていません。金属探知機を使うのか?X線を通すのか?もしくは、いずれも使う必要が無いのか?はそれぞれの活動内容や前後の工程によって違うからです。
「考え方」の規格ですから、私も理解するまでに何度も何度も規格書を読み直したり、審査の都度ご指導を頂いたりと、まだまだ至らない点ばかりです。
この『規格内容がわかりずらい』という点もISOマネジメントシステム規格の改訂に繋がっています。
そこで「どうしたいのか?」という認証取得組織の声を反映させるべく、日々粛々と改訂に向けて進めてきたのです。
まずは、ISOマネジメントシステムと言っても、数多くのものが存在します。
品質「ISO 9001」
環境「ISO 14001」
食品安全「ISO 22000」
情報セキュリティ「ISO 17001」
労働安全「ISO 18000」
などなど・・・そして、現在ではこれらを複数認証取得される組織も少なくありません。建築業だと「ISO14001」と「ISO18000」とか、食品製造業だと「22000」と「14001」とか。そしてそれぞれの規格は、より活動に効果的でありたいとして個別に形式が違ったりしていました。
となると、複数取得されている組織からすると「この資料は14001用で、こっちは18000用に記録して・・・」となりがちです。組織の活動の外にISOがあるイメージですね。これらのISOシステムの統合を図るのが今回の改訂のポイントでもあります。
役に立つISOの構築と、形式的な文書化を改善していき、それぞれの企業活動にマッチした「ISOマネジメントシステムの整合性向上」が求められていました。
多くの意見を取りこんで、マネジメント規格を作成する為の付属書として「ANNEX SL」の”共通構造”の採用を決定しました。
具体的には、すべてのISOマネジメントシステムの項目(要求事項)は10章立てとなりました。ちなみに現行のISO 22000:2005は8章立てです。
では、要求事項が増えるの?と不安にもなりますが、一部では増える部分もありますが、現行の要求事項の章の振り分けが変わったりします。また、表現が変わったりしますが、基本的にはすべてのマネジメントシステムは10章立ての同じ項目となります。さらにその下の項番でそれぞれの特徴的な要求事項が出てくる形です。
規格の基本構造(ANNEX SL)は下記の通りです。
1.適用範囲
2.引用規格
3.用語及び定義
4.組織の状況
5.リーダーシップ
6.計画
7.支援
8.運用
9.パフォーマンス評価
10.改善
「パフォーマンス」という単語が新しいですね。そして「組織の状況」により、組織の活動を理解したうえでのISOが活用されるように要求されます。
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