歴史的な高値!

 グレープフルーツやオレンジといった輸入果実が歴史的な高値をつけています。グレープフルーツは2月として1971年の輸入自由化以来47年ぶりとなり、オレンジも91年の自由化以来27年ぶりの水準となっています。産地の天候不順で生産量が減った事が主な原因で、店頭価格も上がっているのは体感できるところではないでしょうか?


ジュース原料の果汁も不足するなどの影響は加工品の値上がりにも繋がってきます。


 基準として見ている東京市場の米国産グレープフルーツ平均卸値は1キロ254円(2月中旬)、71年の同361円以来の高値です。昨年9月に主産地のフロリダ州を襲ったハリケーン「イルマ」による畑の被害で、入荷が激減したのです。


 米国農務省によると、17~18年産は前シーズンから4割減る見通しになっています。輸入商社の担当者のお話では「イスラエルなど他国産の調達を増やして対応中」との事。


 東京市場の2月中旬の入荷量は米国産が前年比で2割減る一方、イスラエル産は2.2倍となり、店頭に並べられる価格のものをかき集めている状態。


 米国産ネーブルオレンジも2月中旬時点の平均卸値が1キロ315円と、91年以来の水準になっています。主産地のカリフォルニア州で昨年夏に熱波が続き生育が悪化した結果。


 都内のスーパーではグレープフルーツが1個150~200円で並び、平年に比べ2~5割ほど高くなっています。オレンジも同150円前後と3割高。店舗担当者はとにかく商品の確保に困っている状況なのです。


 17年のグレープフルーツの輸入量は7万8069トン。米国産は4割を占めますが、全体の輸入量は10年前に比べ6割減少しています。天候不順の影響で17年の米国産グレープフルーツは前年比3割、オレンジは2割減少しました。


 先にも書きましたが、ジュース原料の果汁も不足しています。輸入商社によると、グレープフルーツ果汁の仕入れ価格はフロリダ産が前年比5割高、イスラエル産が2倍。オレンジ果汁はフロリダ産の入手が困難。飲料メーカーの担当者(キリン・トロピカーナの方)は「原料コストの上昇で採算が悪化しています」そんな事をこぼしていました。


 しかし、今冬はミカンも高かったですね。17年12月中旬の京浜市場のミカン類の卸値は12月としては約20年ぶりの高値につきました。オレンジジュースと言えば「ポンジュース」。えひめ飲料は製造コストの増加を背景に「ポンジュース」を含む12製品の3月以降の値上げを発表しています。。。。


 ほぼすべての食品カテゴリで値上げが始まっていますね。仕入担当としては本当に毎日が大変です。内容を理解したうえで、ちゃんとお伝えし私たちも得るべき利益をしっかり残して商売をしていきたいと思います。



この記事へのコメント

2018年03月01日 21:01
初めまして。
興味深いお話、ありがとうございます。今年はミカンが高いので輸入かんきつ類にしようと思っても、例年より高い気がしていました。便乗値上げなのかと思っていましたが不作だったんですね。世界のどこかで何かがあると、食卓にまで影響があるんですね~。当然といえば当然ですが、言われないと気が付かないものです。タメになります。

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