解説:4.2利害関係者のニーズ及び期待の理解

 組織が、食品安全に関して適用される法令及び要求事項を満たす製品及びサービスを確実に提供できる事を確実にするために、組織は、次の事項を決定しなければならない。

a)食品安全マネジメントシステムに関連する利害関係者
b)食品安全マネジメントシステムに関連する利害関係者の要求事項

組織は、利害関係者及びその要求事項に関する情報を明らかにし、レビューし、更新しなければならない。



こちらは新規の見出しとなります。食品安全マネジメントシステムを構築・運用して、食品安全を顧客に提供するにあたり、顧客の要求事項への対応のみが「すべて」と言うわけでなく、組織を取り巻くすべての利害関係者を明確にして、そのニーズや期待を考慮する事が重要であることを示しています。


と言う事は、組織には食品安全を順守するために、関係するすべての法的要求事項、製品やサービスに関する要求事項を明確にする事が求められます。法的要求事項とは、例えば食品衛生法や各都道府県の条例なども含まれます。


ここでいう「利害関係者」には、顧客を含む組織のフードチェーン全体に関わる全てを意味します。具体的には、顧客のほかにフードチェーンの中で、規制当局はもとより、原料供給者(仕入先)、流通業者(運送屋、問屋)などの関係者も含まれます。定義としては、ある決定や活動に影響を与えうる個人または組織、その影響を受ける個人または組織、その影響を受け得ると認識している個人または組織、しています。


ですから、利害関係者には、オーナー、組合、競合、圧力団体なども含まれる場合もあるでしょう。


また、4.1項と4.2項で明確にしたすべての情報については、これからでる6「計画」、9「食品安全マネジメントシステムのパフォーマンスの評価」などの要求事項にしたがって、監視・レビューが求められています。


規格の要求事項は全体を把握したうえで取り組んでいかないと、各項目の要求事項が他の箇条での要求事項に関連している事があります。

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